熱赤外線映像法(診断)
概要
モルタルの背面状況により、吹き付けモルタルの熱特性に変化が出ることを利用して、非接触赤外放射温度計(サーモトレーサ)で熱赤外画像を撮影し、画像処理で空洞部を抽出する方法です。長大のり面でも極めて迅速な調査が可能ですが、熱源として太陽光を使うため日の当たらない北向きのり面や陰の多くでるのり面では解析が難しくなります。しかし、従来の手法(打音、コアリング)と併用することによって、調査速度、精度とも格段に向上します。
調査原理
のり面の表面温度は背面状況により下図のような傾向にあります。一般に不良部は温度が高く、健全部は温度が低くなります。また経時的な変化も健全部の方が小さく、温度差をとることにより、より正確に空洞部の抽出が可能です。